作品紹介 -本編-

 全ての基本となっているTVシリーズ。51本という、決して短くない(今では寧ろ長い)その話数で何を伝えてくれるのでしょうか。

 数あるTVアニメーションも、その尺や話数はそれぞれ異なります。「えり子」は、普通の30分番組よりも少し短く作られていますが (放映時、田村英里子さんが担当する「えりりんコーナー(※)」あった為)、だからと言って内容が薄い訳ではありません。それは何故なのでしょうか。 この作品が持っている「今の作品には殆ど無いもの」。それは何でしょうか。その答えは、このコンテンツにあるかもしれません。

●「アイドル伝説えり子」の流れ的な考察
 『アイドル伝説えり子』は、全51本の話数が1クール(13話)単位で大きく「起」「承」「転」「結」に分けられると思います。 これは近年の1クール、或いは2クールが主流の作品ではなかなか適用し辛い構成とも言えます。だからなのか、ドラマCD等で不足分を掘り下げたり、 元々原作モノであるならば、その原作に任せてしまう等、TVアニメーションという枠の中で完結しないものも多く見受けられます。 勿論、長い話数が良いという事ではなく、長くてダラけるものもある訳で、全話の構成と各話の演出のバランスが、作品を大きく左右するのでしょう。
 『えり子』は、原作がある訳でも無く、今の様にアニメーション作品の多種多様な商品が展開する時代では無かったというのもあって、コミックこそ存在したものの、 それ以外の展開はありませんでした。その為、TVシリーズを見て感じたことが、その人にとっての『アイドル伝説えり子』そのものであると言えます。 逆に、今では当たり前になったTV本編を補完する様な数々のメディア展開、良く言えば「メディアミックス」となるのでしょうが、 その大半が数々のメディアが持つ性格を利用するのではなく、ただ数多くの商品を展開するだけという形だけのメディアミックスであると感じるだけに、混乱せずに済むというのもあります。
 「起承転結」。これは4コマ漫画でも基本となるくらい、王道且つ効果的な手法。ただ、言うほど簡単ではない構成だと思います。 『えり子』はそれをキッチリと反映出来た、成功例の1つと言えるのではないでしょうか。

 それと、これは敢えて付け加えたいことなのですが、『アイドル伝説えり子』という作品は、全51話の中にいわゆる「無駄な話」はありません。逆に「1話も見逃してはならない」という部類に属す作品です。 途中から観ても、ノリや雰囲気は味わえることでしょう。しかし、作品を本当に楽しみ、「えり子」や「麗」の心情描写を真に理解する為には、1話も欠かしてはならないのです。積み重ねが大切な作品というのは 私が感じる限り意外と少なく、そういう意味でも『アイドル伝説えり子』は歴史に刻むべき作品であると思うわけです。

●刻まれし伝説の1ページ
 それでは『アイドル伝説えり子』の51章を順に追って行く事にしましょう。切り口も、作品をご存知無い方にはネタバレにならない様に、 作品を手軽に思い出したい方には懐かしく、作品を愛している方には面白い様に切って行くつもりです。先ずは覗いてみませんか?(笑)

『起』 物語の幕開け。今、「運命の稲妻」がえり子を激しく打つ! #1〜#13 2003.01.25
FIX!
『承』 えり子の瞳に映るもの。心で感じるもの。我々は本当の「伝説」の始まりを見る。 #14〜#26 2003.05.08
FIX!
『転』 えり子と麗。歌うために生まれて来た、運命の2人。朝の来ない夜は無い。 #27〜#39 2001.06.01
FIX!
『結』 人々の心に吹く優しい風。一人の少女が「伝説」となる瞬間がここにある。 #40〜#51 2003.06.01
FIX!

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